1 Apr 2012

「ドリアン・グレイの肖像」


ファイル:Oscar Wilde.jpg
友人に薦められて手に取った「ドリアン・グレイの肖像」

作者はアイルランド出身の詩人・劇作家・小説家であるオスカー・ワイルド
彼はオックスフォード大学に学び詩集や戯曲で高い評価を得るも、同性愛の罪により投獄され、その後の破産・脳髄膜炎による死と晩年は困難な人生を歩んだとされています。

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本作のあらすじは、完璧なまでの美貌を備えた若き青年ドリアン・グレイが、己の肖像画に一つの願いをかけたことから始まる。それは、自分が永遠の若さを手にする代わりに、肖像画が年老いて醜くなればいいのに、というもの。
ドリアンが殺人などの悪徳を重ねるにつれ、自分の良心を表す自画像はどんどん醜悪に劣化。自身の美しさは保たれるものの、魂を売ってしまったドリアンにとって人生には幸せも満足感も全く残っていない。死の恐怖に駆られたドリアンは絵の抹消を試みるが…。
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オスカー・ワイルドの芸術観は自身の体験が色濃く反映されているのかと思いますが、彼の皮肉で芸術的な世界が存分に味わえる作品でした。