31 Dec 2011

2011の振り返り

昨年の初めにさりげなく手帳に記したNew Years Resolutionの達成度を振り返りたいと思います。


①To get confidence in myself―自分に自信をつけること。
達成度:60%
理由:年初よりタイでの大きな2案件の入札、及びその後の海外転勤により仕事面では自分の出して来た結果に多少の自信が持てるようになったから。プライベートではジム通い・読書・語学の習得(英語&トルコ語)・芸術活動により自己鍛錬に励むことができた。でもまだまだ不十分。


②To become fluent in English (not only in Business)―英語力の向上
達成度:70%
理由:読み書きについては日本在住時同様継続。それに加え、海外移住により毎日BBCやCNNを聴き、また日本人が一人の職場環境上毎日英語での会話が必須に。その為、外国語を話す際に一番重要となる“間違うことへの恐怖”はかなりなくなったかと思う。但し、日常会話や仕事の内容を別とした、政治や経済に関する深い議論を行う機会があまりなかったため、積極的に機会を作り更なる英語力の向上に努める必要あり。


③To prepare for Grad School and score up in TOEFL―大学院進学準備とTOEFL点数アップ
達成度:0%
理由:前者については2月に海外転勤が決まり、大学院進学時期を変更せざるを得なかった為ゼロ。そしてトルコ移住後は半年トルコ語学習をメインに行っていた為、TOEFLは勉強せず(それにしても漠然とした目標だったなぁ…)これは2012年の課題。


④To live everyday with 120% and make every effort in everything―全ての事に120%の力を注ぐ
達成度:30%
理由:毎日努力して生きるという事だけれど、そもそもの目標が曖昧すぎるので達成度は低。


総括:2011年は(幼少期を除くと)初めての海外移住、そして英語圏外での生活・仕事と今年は大きな変化があり、始めの3ヵ月は毎日必死だった。ストレスで体調を崩したり、出張が多かったりでその日その日を精一杯生きることしかできず、長い目で自分の進むべき方向をじっくり考え、そしてそれに向かって具体的なアクションを取れなかったのが大きな反省。
一方で、海外での仕事や生活に対する免疫がつき、今後どんな国でも生きていける自信がついた。また、トルコという政治・経済・文化的に非常に興味深い国に住み、色んな国の友人と出会い、中東や欧州の変化を眺め、歴史や芸術に触れ、人間としての教養や考えの深さは(微量ながら)養えたと思う。これは引き続き継続していきたい。

19 Dec 2011

「ウーマンエコノミー」

・世界全体で10億人の女性が労働力に加わっている。
・高等教育における女子学生の割合は、世界で47%である。
・世界中の商品分野における消費のうち、少なくとも64%は女性によるものか、女性の影響を受けたもの。


本書(原書「Women Want More」)は上記調査データを基に、世界中で一万二千人もの女性たちにインタビューし、それぞれの家計のCFOである彼女たちの考え、ニーズ、ウォンツ、物語を分析したもの。


膨大なデータベースに基づいた本書から学べるのは、世界中どこのどんなバックグラウンドを持った女性たちでも、結局は皆似通った悩みや苦労を抱えているということ。
日々仕事に家事に趣味とやることは山積み、優先順位をつけるのに一苦労で自分のための時間がなかなか取れず、少しでも自分に代わって時間を作り出してくれる商品を探している。


女性が最も関心を示し且つ不満を持っている分野として、本書では具体的に食、フィットネス、美容、ファッション、金融サービス、医療の6項目につき考察。
例えば、食の分野では全てのライフステージにおいて女性は少し値段が高くてもより質の良いもの・体に良いものを選ぶ傾向にあり、そのための食材・調理器具などにもこだわり、且つ少しでも必要な買い物時間・調理時間が短くなることを求めている。
これら多様なニーズをうまく捉えた事例として、家庭に必要なものを全て揃え且つ低価格で提供する英テスコや、手軽で安全なオーガニックの冷凍食品を販売する米エイミーズ・キッチンなどを紹介。


後半では、世界各国の女性たちを成熟経済圏(ヨーロッパ、日本)と新興経済圏(BRICs、メキシコ、中東)に分け、それぞれの女性たちがどのようなライフスタイルを送り、どんな不満を日々感じ、どのようなことから幸福感を得ているのかを分析。
国により教育の普及度、出産・育児制度の充実度、家事負担に関する考え方、宗教的価値観は異なれど、どこの地域でも女性は自分の時間を取るために多大な苦労を強いられていることがわかる。


一方で、機会があれば女性は世界、特に他の女性に利益をもたらす製品やサービスを買おうとする傾向がある。心と体の健康を高め、環境を守り、教育を支援し、困っている人に手を差し伸べ、愛情や人とのつながりを強める、といった目的のために行動を取ることは、女性顧客を対象にする企業にとって非常に重要になるでしょう。

18 Dec 2011

「Ray」

盲目のR&B歌手兼ピアニストであるレイ・チャールズ・ロビンソンの伝記映画「Ray」。

彼は緑内障のため6歳で失明したが盲学校に通いながらピアノを習い、バンドを組みツアーを行ううちに頭角を表しレコード会社と契約。麻薬の常用に悩みつつも、ミリオンセラーを生み出し米国で最も偉大なシンガーの一人に数えられている。

2004年に公開された本作で主演のジェイミー・フォックスはアカデミー主演男優賞を獲得。レイ・チャールズのまさに映画のような人生もさることながら、何よりもジェイミー・フォックスの演技が素晴らしい。それだけでも観る価値あり。(ところで彼がジュリアードでピアノを学んだほどのミュージシャンだったとは知らなかった。。。)

11 Dec 2011

おススメトルコ料理

トルコと言えばフランス料理・中華料理と並んで宮廷に歴史を持つ世界三大料理として有名…なはずが実際にこの事実はあまり知られておらず、外国人にはトルコ=ケバブと見做されているのが現状。
もちろんケバブにも色んな種類があり美味しいのですが、トルコでは地の利を生かし新鮮な魚も豊富に味わえます。


ヨーロッパ側のBesiktas(ベシクタシ)やアジア側のKadikoy(カドゥキョイ)にはFish Marketがあり、季節ごとに色んな料理が売られています。(衛生環境については個人の判断で…)


魚市場


調理方法がいまいち謎な魚も…


魚は冬が本場。ということで冬の一番のお薦めはBuglama(ブーラマ)と呼ばれる、スズキやサバ等をトマトソースやホワイトソースで煮込んだ料理。


お店によって味付けや中身は異なりますが、薄味で日本人の口にも非常に合います。海岸沿いのレストランには大抵あるかと。


他にはMidye Dorma(ミディエ・ドルマ)というムール貝にピラフが詰められた料理も有名。
露店でも売られておりそちらについてはお腹の保証はつきませんが、これまた日本人の好みにあう一品で、シーフードレストランにはほとんど置いてあります。

引き続き、トルコの食事情もアップしていけたらと思います。


8 Dec 2011

「NINE」

イタリアの映画監督、フェデリコ・フェリーニによる自伝的映画「8 1/2」がブロードウェイミュージカルとなったものを再映画化した「NINE」。

監督は「シカゴ」「Sayuri」などのロブ・マーシャル。(彼、もともとは舞台振付師だったのね…)主人公の映画監督グイドを演じるのは「There will be blood」でアカデミー主演男優賞を受賞したダニエル・デイ=ルイス。そして彼を取り巻く女性達としてマリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ニコール・キッドマン、ケイト・ハドソン、ジュディ・デンチ、ソフィア・ローレン等々が出演。



そんな豪華女優陣に負けず存在感を放っていたのがBlack Eyed Peasのファーギーことステイシー・ファーガソン。ダンスも含め彼女が歌う「Be Italian」のシーンが一番の見どころ。(というか、ペネロペ・クルスはまだしもニコール・キッドマンがこのチョイ役で出演する必要があったのか?はちょっと謎)

3 Dec 2011

優しい成功哲学

スイスの哲学者Alain de Bottonが語る"A kinder, gentler philosophy of success"。素晴らしい内容だったので紹介します。


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21世紀を代表する「ご職業は?」という質問。


これは現代の人間にとっていかに自身の経歴が人生の成功を決定づける重要な要素になっているかを示している。
(一般的に考えられる)華やかなキャリアを持つ人はそれを鼻にかけ、一方キャリアが人より劣っていると感じると人は非常に不安になってしまう。


その背景にあるのが、人は皆平等という前提に基づき誰もが抱いてしまう他者への妬みと、「勝ち組」「負け組」という発想。そして成功も失敗もすべて自分自身に原因があると考え、失敗して他者から嘲笑されることを恐れる。


しかし、世の中の事柄は多くが偶然や事故等の環境的要因に左右されているし、全てのことに成功するなんて不可能なこと。
何よりも重要なのは“自分が考えに基づいた”成功をするということ。なぜなら成功した後に、それが自分の本当に望んでいたものではないと分かることほど、不幸なことはないからだ。
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“他者を基準にした幸福”はまさに現代人(特に日本などの先進国)が抱える病だと思います。他人と同じであることや皆が賞賛するものを求める続けることは安心感という甘い蜜を与えてくれますが、求め続けた後にふと後ろを振り返ると自分の理想とは全くかけ離れた“他者の人生”を歩むことになっているかもしれません。

自分の中に確固たる芯を持ち続けることは非常に難しく、強い精神を要求します。しかし、その揺るがぬ一本の槍を腹に据えることで本当に自分固有の人生を全うすることができるのではないでしょうか。

そんな人生を歩めるよう、日々努力したいものです。