30 Oct 2011

スラムには音楽と夢がある

まずはこちらをご覧ください。



ケニア・ナイロビのスラムをはじめとするアフリカ発のインディーズ音楽を、iTunes他世界400サイトで販売する音楽レーベルAMP MUSIC(アンプ・ミュージック)。
スラムの若いミュージシャンがつくる、ローカルなアフリカンヒップホップ、アフリカンポップス。

私もケニア滞在時に、アフリカ人のリズム感や歌唱力には非常に驚かされたのを覚えています。
でもまさかそれが世を世に送り出せるなんて夢にも思ってなかった…すごい!

創設者は梅本優香里さん斉藤隆祐さん
梅本さんは児童養護施設、マーケティングリサーチ会社、戦略系コンサルファーム等々を経て独立後、開発学を学びに大学院へ。
斉藤さんは日本でのサラリーマン生活後、オランダにてMBA取得、ナイロビへ向かいKochスラムの起業家のメンタリングなどのプロジェクトを運営するように。
お二人はBOPイノベーションラボにて出会い、様々な人との出会い・サポートをによってスラムから世界へ音楽を届けるという仕組みを作りあげたとのこと。すごい行動力。。。脱帽です。

尚、購入はiTunesからできるとのこと。素敵な音楽がたくさんです。ぜひ試聴してみてください。

15 Oct 2011

「ウェブ時代をゆく」

インターネットという「学習の高速道路」によってもたらされた、混沌として新しい時代。
このウェブ進化という変化の中で少しでも「見晴らしのいい場所」に立ち、チャンスを掴む為にはどのような心構えが必要なのかをテーマとした本書。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
(2007/11/06)
梅田 望夫

商品詳細を見る


著者の梅田氏は「学歴も経歴も肩書きも人種も国籍も何もかも裸になった個の自由競争の場がネット上の知の世界に開かれた」とし、ウェブ進化が個の可能性を最大化させ一人で自由に社会を生きる可能性を開いたと指摘。
そして、時代の変わり目を生きるために重要なポイントとして「古い価値観」に過剰適応しないこと、そして自分の「志」を核として自発的で能動的な「新しい強さ」を身にまとうことをあげています。

海外に出てから特に意識するようになった「働き方」。
日本の大企業に一度入ると、毎日のルーティーンをこなし流れに乗って行けばリストラもないしで将来安泰。その代わり、外の世界で戦える人材には育たず井の中の蛙で終わってしまう。
勿論、そこに価値観を見出せる人はそれがベストだと思う。でも(日本という国そのものだけでなく)日本企業さえも新興国に経済力・競争力で追い抜かれていく状況下、個人としてどう生きるか(=世界の中でどう自分を差別化しキャリアを築いていくか)を考えることは非常に重要だと思う。

そして、その際にポイントとなるのがインターネット。自らの「好き」という志向性を体現するためのインフラとしてウェブを活用することがいかに重要か、著者は強調している。
(余談:シリコンバレーでベンチャーキャピタルを設立した彼が日米の学生を比較し、「米国の若者は力がなくてもやたらと自信がある一方、日本の若者は力があるのに自信がなさすぎる」と指摘したのは的確。)

変化の激しい時代を生きる(生きていかなければならない)20代にとって、非常に示唆的な一冊でした。

7 Oct 2011

あれから10年

2001年9月11日の同時多発テロ後、ビンラディン及びアルカイダの引き渡しを拒否したタリバン政権に対し、NATO軍が攻撃を開始してからちょうど10年が経ちました。(詳細はアフガニスタン紛争へ。)

今年5月2日にパキスタンにてビンラディン氏の殺害が発表されたものの、アフガニスタンの治安は全く改善していません。

人間はかくも愚かで弱い存在です。一方で、喜びと愛情を分け合える素晴らしい側面も持っています。
そんなことを考えさせられる、1枚の写真を紹介します。(元の記事はこちら


a39_22348225.jpg

戦争とは何なのでしょうか?

デモクラシーとは何なのでしょうか?

同じ地球に生きるものとして、向き合い続けなければならない問いです。

Think Different

昨日の投稿に関連し、素敵な動画を見つけたので紹介します。
"Think different"のCMです。

Here's to the crazy ones. The misfits. The rebels. The troublemakers. 
The round pegs in the square holes. The ones who see things differently. 
They're not fond of rules, and they have no respect for the status quo.
You can quote them, disagree with them, glorify and vilify them. 
About the only thing you can't do is ignore them because they change things. 
They push the human race forward. 
And while some may see them as crazy, we see genius. 
Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.


<邦訳>
クレイジーなやつらがいる。 周囲の環境に適さない者、反逆する者、ごたごたを起こす者たち。
四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る者たち。
彼らは規則を嫌い、 現状なんか無視する。
彼らに心を打たれたり、反対したり、賞賛したり、けなしたりすることはできる。
でも一つだけできないのは、彼らを無視すること。 なぜなら彼らは物事を変えたから。
彼らは人間を進化させたのだ。 
そして彼らはクレージーと言うやつらもいるが、我々は彼らを天才だと思う。
なぜなら、自分が世界を変えられると本気で信じてるやつこそが本当に世界を変えているのだからね。

6 Oct 2011

"The Magician"

あえてThe Economistと同じタイトルにしてみました。

10月5日、Apple社共同創設者の一人であり、刺激的な製品で世界中を魅了してきたSteve Jobs氏がご逝去されました。
カリスマ、独裁者等々、彼の型破りなビジネススタイルや言動に対しては賛否両論ありましたが、彼が発信してきたメッセージは強く心に響いたのを覚えています。Stanford大学でのスピーチはあまりにも有名ですが、Slideshareにも素敵なコンテンツがあったのでご紹介。

iMentor Steve Jobs
View more presentations from Coach Bay


①Follow your heart - やりたいことをやる 

"Your work is going to fill a large part of your life, and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work. And the only way to do great work is to love what you do. If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle. 
仕事というのは、あなたの人生の大半をしめるものであり、仕事で満足を得る唯一の方法はあなたが素晴らしいと思える仕事をすることだ。そして素晴らしい仕事をするための唯一の方法は、あなたの仕事を愛することだ。もしまだ見つかっていなかったとしても決してそれに甘んじず、探し続けることだ。" 

②Make a dent in the universe - 偉大なことを成し遂げる 

"Being the richest man in the cemetery doesn’t matter to me … Going to bed at night saying we’ve done something wonderful… that’s what matters to me.
死んだ後に大富豪になることに興味はない。ベッドで眠るときに素晴らしいことを成し遂げた、と言えることが私にとって意味のあることだ。" 

③Thinks different - 異質であれ 

"Kick start your brain. New ideas come from watching something, talk to people, experimenting, asking questions and getting out of the office!
脳みそをフル回転させろ。新しいアイデアは何かを観察することや人と話すこと、実験、質問をすること、そしてオフィスから出ることから生まれる!" 

④Sell Dreams, Not Product - 製品ではなく、夢を売ろう 

"Your customers dream of a happier and better life. Don't move products. Enrich lives. - 顧客はより幸せでよりよい人生を夢見ている。製品で感動させるのではなく、彼らの人生を豊かにするのだ。" 

⑤Make products for yourself - 自分のための製品をつくろう 

"We think Mac will sell zillions, but we didn't build the Mac for anybody else. We build it for ourselves. We were the group of people who were going to judge whether it was great or not. We weren't going to go out and do market research. We just wanted to build the best thing we could build.
Macの大ヒットは間違いない。しかし、私たちはMacを彼らのために作ったのではなく、私たちのために作ったのである。私たちは素晴らしいかいなかが判断基準の組織であり、マーケットリサーチなどしない。私たちはただ私たちのできる最も素晴らしいものを作りたかっただけなのだ。" 

⑥Say No to 1,000 things - 無駄なことはするな 

"It's only by saying no that you can concentrate on the things that are really important.
重要なことに集中する唯一の方法は、Noということだ。" 

⑦Keep it simple - シンプルであれ 

"That's been one of my mantras -focus and simplicity. Simple can be harder than complex. You have to work hard to get your thinking clean and simple. But it's worth it in the end because once you get there, you can move mountains.
集中することとシンプルであることは私の信念である。シンプルであることは複雑であることよりも難しい。思考を整理し、シンプルになるまで考えぬかなければならない。しかし、それにはものすごい価値がある。もし、それを達成することができれば、山をも動かせる。" 

⑧Go for Excellence - 卓越せよ 

"Be a yardstick of quality. Some people aren't used to an environment where excellence is expected. - 
質を担保する存在となれ。中には、高い質を求められる環境に慣れていないものもいる。" 

⑨Break the rules - ルールに囚われるな 

"Here's to the crazy ones. The misfits. The rebels. The troublemakers. The round pegs in the square holes... The ones who see things differently. They're not fond of rules... because the ones who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.
クレイジーな人たちがいる。 反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。 なぜなら、彼らは自分が世界を変えられると本気で信じていて、本当に世界を変えているのだから" 

⑩You only live once - 人生は一度っきり 

"'If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?' And whenever the answer has been 'No' for too many days in a row, I know I need to change something.
もし今日が人生最後の日だとして、今日やろうとしていることをやりたいかと自らに問いてみたときに、"No"が何日も続くようであれば、何かを変えなければならない。" 

最後にもう一つ、大好きなフレーズを。

"Follow Your Heart, Don't Live Someone Else's Life"

RIP.

サムライバックパッカー

昨日、世界一周中の太田英基さんにお会いしました。
太田さんは中央大学在学中の2005年に、学生向けの無料コピーサービス『タダコピ』を展開する株式会社オーシャナイズを創業。同社の取締役を退任された後、現在は世界を一周するサムライバックパッカープロジェクトを敢行中です。


このプロジェクトの目的は、旅を通じ海外で活躍する日本人(サムライ)を取材、彼らの働き方を発信することにより日本の若者へ“グローバルな生き方”に対する気づきを与えるというもの。(詳しくはこちら
また、彼はなるべくカウチサーフィンを使い、現地の人や他のバックパッカーと交流しながら、日本や世界で起きている問題に対する自分の考えをコラム発信しています。

実際に彼にお会いして感じたことは、心底明るい方だという事。

海外に一人で出ていき、現地で働く人(それも日本企業の駐在員ではなく、起業している人や外国機関やNGOに勤めている人)を人づてに見つけ、取材を申し込むというのは相当根気のいる仕事なはず。実際、なかなか見つからない国もあるみたい。
これって、本当に人に会うのが好きで根明な人にしかできないんだろうなぁと思う。彼にはそういう意味での突破力というか、人を惹きつける天性の才能を感じました。

また、このプロジェクトを成り立たせているのがSocial Mediaの力。彼はFacebookやTwitter

(@mohideki)で最新情報を常に発信しており、ここから次の取材者を受けることも多いそう。


彼と話していて、また彼の紹介するサムライ達のストーリーを読んで思ったのは月並みながら、何かを成し遂げるのに不可能なことなんて何もないということ。多くの場合は自分が不可能にするための理由探しをしているだけ。
私も海外に一人で出ていき、色んな人に出会い、様々な生き方や考え方に出会ってきましたが、改めて自分のやりたいことや歩みたい人生の方向について再考させられました。(ちなみに一番のお気に入りはこの方の話。南米に行きたくなります。)

***********************************************

最後に、ふと思い出した名言を。

Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.―Albert Einstein
                               
(失敗をしたことがない者は、
何も新しいことに挑戦したことがない。―アルバート・アインシュタイン)