31 Jul 2011

「毎日が日曜日」

世界に類をみない日本の“総合商社”というビジネス。
その中で一人のサラリーマンの左遷を軸に繰り広げられる人間模様を描いた一冊。
国際ビジネスという一見華やかな舞台の裏で、一人ひとりの商社マンは何を感じ、どんな苦労をし、何を犠牲にしているのか等が生々しく描写されている。

30年以上前の著作であるが、商社の仕事を理解するのに役立つ一冊。

<あらすじ>

商社マンの沖は、社内では「戦列外」とみなされている京都支店長に配属された。
社長や相談役の接待が主要な任務であるこの肩書きをまとい、「毎日が日曜日」である鬱屈した日々を送る。
若いころ開発輸入のために汗水たらして開墾したインドネシア・スマトラ島のとうもろこし畑に今も思いを馳せ、
そのとうもろこしを飼料にした養豚場の建設事業計画はいまだあきらめきれない。
上司との関係性や長年の海外生活に伴う子供の教育問題などに悩みながら、
沖は仕事のやりがい・自身の幸せについて模索してく。