13 Feb 2011

Uprising Egypt

2011年2月11日、30年続いたエジプトのムバラク政権が崩壊しました。

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BBCやCNNによる連日の報道は、エジプトの歴史が塗り替えられていく瞬間をリアルタイムで世界中に伝え、遠く離れた国の人々にも大きな衝撃を与えました。(たまたまこの時期トルコにいたので、日本ではどのくらい生の情報が伝わっているのか分からないけれど・・・)

事の発端は、チュニジアで起きた26歳の青年の焼身自殺。路上での野菜販売などを禁じられた青年の自殺は、かねてより政府に不満を抱いていた失業者による反政府のデモに拡大。その後、チュニジアでのジャスミン革命→ベン・アリー政権の崩壊→エジプトへの連鎖・・・とつながったよう。

一般的な報道では「エジプトの民主化革命」と伝えられており、民衆の手により独裁政権が倒れたという点では正しいのだと思う。(それにしても30年て…チャベス大統領なんかよりも全然長いし)ただ、単純に民主化という言葉で片付けてはいけない、ということをエジプト出身のFIFIさんのブログでremindされました。
日本語によるメディア(テレビ・書籍など)において、アラブやイスラムに関し正確な情報を伝えているものはあまり多くない中、彼女の生の情報は現状を理解するのに非常に役立つ。彼女によると、エジプト国民が怒りを感じていたのは、ムバラク政権が親米で外国にいい顔しいの政権であり、国民のことを全く顧みていなかったから。だからこそ、同じ独裁政権でも反米のリビアにはデモは波及していない。
重要なのは、独裁か否か・民主的か否か etc.ではなく、国のトップがどれだけ国民のことを考え行動しているか。その意味で、ベネズエラのチャベス大統領の支持率が高い(最近は低下していると言われているけど)のも納得できます。

今回の一連の事件では民衆のパワーの凄さに圧倒されました。そして、これまでの歴史も一人ひとりの力が繋がることによって紡がれてきたのだということを改めて実感。(今回の場合はソーシャルメディアが繋ぎ役となった点も興味深い)エジプト国民の勇気を称えると共に、一日も早く情勢が安定し新たな国造りに向け動きだして欲しいと強く願います。